

歪みの区別って分かりにくい…

特にファズとディストーションの違いがわからない…

歪みの区別って明確に決まってるわけじゃないから難しいよね
オーバードライブ、ディストーション、ファズ…歪みエフェクターのジャンルは複数存在します。
確かに歪みエフェクターごとにメーカーが独自で分類をするため、明確な線引きは難しいです。
ただし音の傾向は確かにあります!
今回は一般的に区別がしにくいディストーションとファズの違いについてまとめました!
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主要歪みエフェクターの関係

図を見てわかる通り、歪みの強さはオーバードライブ < ディストーション、オーバードライブ < ファズです。
元々、オーバードライブはアンプをフルテンした時の歪みを再現していて、歪み方としては1番自然です。
オーバードライブでは足りないなっとなり、ハードロックなどで重宝されたのがディストーションです。
最後には上記とは異質であるファズは、歪が深いというより、音自体が壊れてノイズまみれになったイメージです。

ファズはぶっ壊れた感じとも揶揄されるな
ディストーションとは?-ロックの定番サウンドを作る主役-
特徴は歪みの緻密さ!
歪みの粒が細かい!
歪みはオーバードライブより深いですが、粒が細かいのである種綺麗に聞こえます。
イメージとしては、ズンズンとしたサウンドが思い浮かぶでしょうか。
特にニューメタルなどのディストーションを使用した最近のメタルサウンドは、整然としたサウンドが心地よいです。
サステインが長い!
単音を弾いた時のサステインの伸びが抜群。
ゲインを上げればいくらでも伸びるサステインが心地よくそのまま寝落ちしてしまうほど。
ソロにはたまらないサウンドです。
ハードめなジャンル向き
ハードロック、メタルなどのハードなサウンドによく使用されます。
ディストーションを使用したブリッジミュートのパワーコードは王道中の王道です。
オーバードライブだとひ弱なサウンドもディストーションなら一気にクールに様変わりします。
じゃあ、ポップスでは使用されないのか?と疑問があると思いますが、ポップスでも曲中のソロで使用されることも多々あります。
サステインの長さと粒の揃った音がソロには最適です!
ディストーションおすすめ定番モデル
SUHR / Riot BLK ED

アンプ全開の暴れ馬を、足元に
まるで大型スタックアンプを全開にしたような迫力ある歪みが得られるディストーションです。
深く歪みながらも音が潰れず、低音の芯がしっかり残るため、ハードロックやヘビーメタルで存在感のあるサウンドが欲しい方におすすめ。
ピッキングに素早く反応し、強弱でクランチからハイゲインまで表情が変わるため、一台で幅広く使えます。
9Vでも十分ですが、18V駆動にすると音抜けがさらに向上し、バッキングでも抜けの良いクランチが作れるのも魅力。
演奏を支えてくれるような安定感と弾きやすさがあり、しっかり“アンプライク”な操作感を楽しめます。
HR/HM志向の方に特に心強い一台です!
BOSS / MT-2 Metal Zone

重鋼サウンド!細かいEQで“自分の歪み”を作り出す武器
ハードロック~メタル系を想像しがちなメタルゾーンですが、実は細かい音作りが得意な万能ディストーションです。
2段階ゲイン回路で深く歪ませるだけでなく、LOW/HIGHに加えてMIDの周波数まで調整できるので、音抜けや芯の太さを追い込みやすいのが魅力です。
ギターやアンプを選ばず、トランジスタアンプでも迫力のある立体感が出せます。
深い歪みなのに音が潰れず、ローの芯がしっかり残るという声もあります。
ミドルの設定次第で埋もれやすさを解消でき、逆にキレのあるリードにも対応できるのも◎。
意外とクランチ寄りの設定もイケるので、「ハイゲイン専用でしょ?」と思ってるなら一度試す価値ありです。
操作の幅広さが音作りの勉強にもなるので、一台持っておくと心強いディストーションです。
BOSS / DS-1

原点にして、終着点
1978年に登場して以来、数えきれないギタリストに選ばれてきた定番ディストーションです。
シンプルな3ノブ設計ですが、クランチに近い軽い歪みから鋭さのあるリードまで、幅広い表現が可能。
特に、ピッキングのニュアンスやギター側のボリューム操作に素直に反応するため、プレイスタイルをそのまま音に映し出せるのが魅力です。
ストラトなどシングルコイルでも輪郭が崩れず、コードを弾いたときに音の粒立ちがキレイに広がります。
チューブアンプを少し歪ませて組み合わせると、倍音がリッチに立ち上がり、クラシックロックのような粘りのあるサウンドも◎。
「最近の高性能なペダルも良いけど、結局ここに戻る」という声が多い理由は、クセの無さではなく、自分の手で使いこなす過程が楽しいペダルだからだと思います。
初めての一台としてだけでなく、長く付き合えるディストーションです。
ディストーションと言ってもいろいろある
自分が最初に買ったディストーションはRATでした。
(丸の内サディスティックの歌詞で出るやつ)

メタルサウンドを期待していた自分がいけないのですが、RATではイメージした音は作れず…。
その後買ったのがshurのriotでした。
(riotではイメージ通りの音が出せました!)

ディストーションと一括りにされていても出せる音のキャラクターが全然違うことがあります。
メタルに特化したもの、ハードロックに特化したものなどなど。
試奏や動画で必ずチェックしてから手に入れるようにしましょう!
ファズとは?-エフェクター界の“暴れん坊”-
特徴は暴力的な潰れた音!
暴力的で潰れた音
ファズの音は一言で言うと、暴力的で潰れたブチブチした音。
これは全て良い意味での言葉です。
何もかも破壊してしまいたい衝動に駆られた時はファズが劇薬となります。
ただし、あまりに強烈なノイズ音なのでバンドメンバーから好かれないことも。。
ヴィンテージ感
ファズエフェクターは昔から存在するふるーいエフェクターです。
初期のファズエフェクターを音のモデルにしているケースも多く、どことなくヴィンテージ感漂います。
クランチにしたアンプにフルテンにしたファズをかけると摩訶不思議。
60年代にタイムスリップするではありませんか!
イメージが難しい場合は、クラプトン、ジミーペイジ、ジミヘンなどの音を想像すれば分かりやすいと思います。
クラシカルなロック向き
ブルースロックやガレージロックなどのクラシカルなジャンルで使用されることが多いです。
単音のリフを弾く時にファズをかけるとそれっぽくなります。
決してメタルとは違う暴力的な音が欲しい場合はピッタリですね。
最近だとjack whiteなどの、いきなり強烈なファズサウンドをかける使い方もクールですね。
ファズおすすめ定番モデル
BOSS / FZ-5

60〜70年代の名機ファズを3種類まとめて味わえるペダルです。
FACE/MST FUZZ/OCTAVE FUZZというクラシックなキャラクターを選べ、ファズつまみを上げるほど現代的で過激な歪みまで作れます。
ゲルマニウム系の丸みある質感や、音量のクセまでしっかり再現されており、マエストロ系の荒れた音質にハマら人も続出。
オクターブモードはアイデア次第で飛び道具にもなり、単音リフから古いロックの雰囲気作りにも向いています。
アナログファズより扱いやすいという意見もあり、入門機としてだけでなく、ファズ沼への入り口として長く楽しめる一台です。
JIM DUNLOP / FFM3 Fuzz Face Mini Hendrix

伝説の“あの瞬間”を、足元サイズで呼び戻す
ジミ・ヘンドリックスのファズフェイスをコンパクトに再現したモデルです。
手のひらサイズながら、シングルコイルと合わせたときの独特な鈴鳴り感から、荒々しく弾けるリードトーンまで幅広く対応します。
ギターのボリュームにしっかり反応し、音量を上げていくにつれて表情が一気に変化するため、手元でコントロールしながらダイナミックに演奏できるのが魅力。
ただし、このペダルが本領発揮するのは「アンプがちょっと歪んでいる状態」や、後段に軽めのブースターを足したときです。
クリーンアンプにそのまま繋ぐと荒っぽく感じることもありますが、設定がハマると60〜70年代ロックそのままの厚みとキラついた質感が現れます。
小型でボードにも組み込みやすく、クラシックファズの世界を手軽に体験したい方にぴったりの一台です。
ELECTRO-HARMONIX / NANO BIG MUFF Pi

この一踏みで、壁が立ち上がる
クラシックなBig Muffサウンドを手のひらサイズに凝縮したファズ/ディストーションペダルです。
迫力ある分厚い低域と、伸びやかなサスティンが特徴で、コードをガッツリ鳴らすと音が“壁”のように広がります。
サイズは小さくても存在感は健在で、ハイ寄りの抜けるセッティングから、ローが膨らむ重心低めのトーンまで幅広く調整できます。
操作はシンプルですが、つまみの位置で表情が大きく変わるので、音作りの実験も楽しいモデルです。
アンプのキャラや組み合わせるペダルで印象が変わり、ブースターと合わせたときに太さと切れ味が同時に出るという声もあります。
単音のロングトーンが気持ちよく伸び、弾き方次第で濃厚な質感を生かせるため、初めてのBig Muffとしても安心して選べます。
伝統的なファズの荒々しさに加え、現代のボードにも収まりやすい扱いやすさを持った一台です。
ZVEX / Vexter Fuzz Factory

音、暴れて、サウンド世界、バグる
ファズという概念を振り切ってしまった暴れ馬的なペダルです。
5つのノブによる音作りの自由度は非常に高く、強烈なノイズや発振、ゲームの効果音のような奇妙なサウンドまで飛び出します。
音作りを始めた瞬間から楽器というより楽しい“装置”に触れている気分になり、つまみを回すたびに新しい発見があります。
一方で、ただの飛び道具ではなく、設定によっては手元のボリューム操作にもしっかり追従し、クリーン寄りのニュアンスも得られます。
ヴィンテージファズの面影を残しつつ、まるでアナログシンセのような反応を見せる点が、多くのギタリストを夢中にさせています。
操作には慣れが必要ですが、思わぬ音に出会った瞬間の高揚感は格別です。
普通のファズでは満足できない方にこそ試してほしい一台です。
表現の幅を広げるのに打ってつけ

ファズは、昔は使ってこなかったのですが、クラシックロックにハマってからは必需品となりました。
テクニカルとかではなく、ノイズを音楽に乗せる楽しさがあります。
最初は独特のブチブチ感のため、扱いに困ったところがありました。
とてもとてもジャンルを選ぶなーと。
でも使い所を知ればファズでしか表現できないサウンドがあることに気づきます。
両者の違いを徹底比較
ファズとディストーションの違いを表にしてみました。
| 比較項目 | ディストーション | ファズ |
| 音の質 | 粒が細かく滑らか | 粗く潰れた |
| 歪み方 | コントロールしやすい | 暴れまくる |
| 向くジャンル | ハードロック、メタル | ブルースロック、ガレージ |
| 扱いやすさ | 安定している | 扱いに慣れが必要 |
| ギター側Volでの変化 | 少なめ | 大きく変わる |
改めて見ると結構特徴が異なりますね。
ディストーションはエリートでキレッキレな優等生、ファズは腕っぷしでねじ伏せる武闘派という感じでしょうか。
スタイルによってどちらを使用するか異なる
安定したロックサウンドならディストーション
どんなアンプでも同じようにキレッキレで安定感のある歪みサウンドを作りたい場合はディストーションがおすすめ。
特にイコライザーコントロールの付いているペダルだと音作りの幅が広がります。
キリキリとしたエッジの効いた音や、ズンズンとした中音〜低音を強調した音など、自由自在!
▽3EQ付きで扱いやすいディストーション
何もかもぶち壊したいならファズ
綺麗さはどうでも良い!何もかも破壊してやりたい!という人はファズがおすすめ。
そうは言うものファズサウンドも幅が広く、ギターのヴォリュームを絞ることで程よいクランチサウンドも作れます。
そのため、時にはクラシカルで乾いた音を出したい時にも重宝します。
超個人的におすすめなのは程よく粘り気のあるtone bendar系。
迷ったら好きな製品を買う

どうしてもファズか、ディストーションか、迷ったら、両者の分類区別なく好きな音が出る製品を選びましょう。
どこかの章でも書きましたが、メーカーがファズと言っていても明らかにディストーションの音を出す製品があったり、逆も然り。
とは言えどちらも使う場面は異なるので、いっそのこと、歪みのキャラ違いで2台持ちもありです。
使わなくなった場合は売る気持ちで揃えると精神的にも楽ですよ〜。
まとめ
この記事では、ディストーションとファズの違いを解説しました。
最後にポイントを簡潔にまとめます。
◆ 歪みの強さの目安
- オーバードライブ < ディストーション < ファズ
◆ ディストーション
- 粒が細かく、整った歪み
- 安定感があり扱いやすい
- ハードロック/メタル向き
- サステイン長く、リードも気持ちいい
◆ ファズ
- 粗く暴れるブチブチしたサウンド
- ヴィンテージ感や荒々しさが魅力
- ブルースロック/ガレージ向き
- 扱いは難しいが唯一無二の表現力
◆ こんな人におすすめ
- キレのある歪みが欲しい → ディストーション
- 破壊的で個性的な音が好き → ファズ
◆ 迷ったら?
- 音で選ぶのがいちばん!
- メーカー分類より“自分の耳”を信じましょう
- 使い所が違うので、最終的に2台持ちもアリ
歪みペダルは、音作りの方向性によって選び方が変わります。
好きなアーティストの音や、自分が出したいサウンドをイメージしながら選ぶと間違いないと思います!


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