Fuzz Faceは大きくてボードに入れるのはちょっと…と思っている方へ。
従来のFuzz Faceを一回り小さくし、扱いやすくしたFuzz Face Miniあります!
今回は全5機種を徹底解説します。
購入検討されてる方へ参考になればと思います。
Fuzz Faceとは?
そもそもFuzz Faceとは何でしょうか?
Fuzz FaceはイギリスのArbiter Electronics社によって1960年代中期に発売されたファズペダルです。
同時期に発売されていた「tone bender」と呼ばれる有名なファズペダルがありますが
このtone benderのMk1.5とFuzz Faceは同じ回路になっているそうです。
ジミ・ヘンドリックスはこのFuzz Faceを使用した第一人者のひとりとして、多くの名演を残してきました。
そのおかげもあってか、Fuzz Faceは今日のファズ業界に君臨するペダルとして、人気を博しています。
miniシリーズの優れている点
そんなFuzz Faceですが、従来のFuzz Faceよりもminiシリーズの方が優れている点があります。
- 小さく、軽い
- INとOUTジャックが定番位置
- ACアダプターで駆動
- トゥルーバイパス仕様
- ON / OFFがわかるLED付き
- 電池交換しやすい
- 個体差はあまりない
上記はminiシリーズ共通仕様です。
もともとFuzz Faceは、無駄に大きく(失礼!)、INジャックが左に、OUTジャックが右に配置されていたりと、様々な使いにくさがありました。
miniシリーズではその使いにくさが一掃に改善され、大きさ的にエフェクターボードに入れやすく、ライブでも使いやすいくなりました。
従来のFuzz Faceの音やデザインを踏襲しつつ、より実践的な使用を想定した仕様となっています。
miniシリーズ5機種紹介
2024年7月現在の時点で5機種のシリーズが発表されています。
下記に音の特徴と個人的な感想を交えつつ紹介します。
FFM1 Fuzz Face Mini Silicon
個人的な感想
スイッチON時の印象がそのままジミ・ヘンドリックスで、抜けが非常にいいです。
後段に紹介するFFM3の方がジミ・ヘンドリックスモデルですが、トランジスタが同じシリコンなのでキャラクターは近いです。
音の傾向はドンシャリで、アンプをクランチにしてファズのつまみを3時くらいにすると自分好みのサウンドが得られました。
ファズのつまみの位置によって歪みのキャラクターが変わるので、意外と汎用性が高いなと思いました。
個人的に一番のお気に入りで、なんちゃってジミ・ヘンドリックスのトーンを手軽に再現できるのが魅力的。
FFM2 Fuzz Face Mini Germanium
個人的な感想
温かく丸い音が特徴で、オールド感がしっかりと出るエフェクター。
特に、フルテンにすると音が一層際立って良くなる印象があります。
VOLUMEを上げると音の輪郭がはっきりして、甘みのあるサウンドが楽しめます。
ゲルマニウムトランジスタのおかげで、ヴィンテージペダルらしい独特の温かみが感じられるのも魅力的。
クリーンからクランチ、そしてバイオリントーンまで多彩なサウンドが作れるのが美味しいポイント。
真空管アンプと相性が良く、どんなセッティングでも安定した音を出してくれます。
FFM3 Fuzz Face Mini Hendrix
個人的な感想
シリーズの中で一番ドンシャリ気味で、いい感じのノイズが乗ってくるのが特徴。
FUZZつまみをフルテンにすると気持ち良く、音がさらに際立ちます。
また、VOLUMEつまみを上げると、音の輪郭がくっきりしてきて、調整がしやすいですね。
ジミ・ヘンドリックスの名前がついているだけあって、倍音成分が豊かで、ストラトキャスターとの相性も抜群。
クリーンなアンプセッティングでも使えますが、真空管アンプをクランチさせた状態で使うと、本来の音が引き出せると思います。
全体的にオールド感はありますが、調整、使いどころ次第ではどんな音楽にも合わせやすいと思います。
FFM4 JOE BONAMASSA FUZZ FACE MINI DISTORTION
個人的な感想
整った歪みが特徴で、ある意味比較的Fuzz Faceらしくない音ですかね。
ロー側が強調された唸る感じがたまらなく良いです。
ただ、特にレスポールなどのハムバッキングピックアップとの相性が抜群で、シングルコイルを使うともう少し歪みが欲しくなるかもしれません。
コンパクトで使い勝手が良く、ニュアンスを出しやすいのも魅力。
こちらのペダルもアンプをほんのり歪ませて、その上にこのファズを乗せると、素晴らしい音が得られます。
ギターのヴォリューム操作で歪みを調整できるので、幅広いサウンドメイクが楽しめるエフェクターという印象です。
FFM6 Band of Gypsys Fuzz Face Mini
個人的な感想
全帯域が持ち上がっている感じで、他のシリーズのペダルに比べてヴォリュームの設定が大きいです。
FUZZつまみを12時くらいにすると潰れ感が追加されていくのが特徴で、つまみ0でもなかなかに歪みます。
FUZZつまみの位置で歪みのキャラクターが変わるので、汎用性が高いエフェクターです。
リアルタイムで調整しながら弾くと、その効果が顕著に確認できるので楽しいです。
これ一本で色々なサウンドが楽しめるので、持っていて損はないペダルだと思います。
何を基準に選べば良いか
よく聞かれる言葉ですが、答えは人それぞれ異なります。
一度、自分が使用したい想定する環境を整理してみましょう。
使用想定するギターの種類は?
ジミ・ヘンドリックスが使用していることからも想像通りシングルコイルのギターと相性が良いです。
ストラトでは、ギター側のヴォリュームを絞って、鈴なりのサウンドを奏でることができます。
もしハムバッキングのギターで使用したい場合は、FFM4のジョーバナマッサモデルを試してみましょう!
ハムバッキングとはマッチすると思います。
使用想定するアンプは?
ここは1番好みが分かれるところです。
ただし、チューブアンプか、トランジスタアンプかの違いは如実に現れると思います。
個人的には、チューブアンプのあの真の図太い音と組み合わせると暴力的で、力のこもった明るいサウンドがお気に入りです。
よくスタジオに置いてある下記アンプに繋げて試してみましょう!
使用する目的は?
どんな目的で使用するかによっても選定判断が異なります。
特に多い目的は下記の通りでしょうか。
特にバンド演奏とレコーディングでは、リスナーのリスニング環境は異なります。
そのため、演奏者は目的に合った適切な機材を考えることが重要です。
用途や目的、使用環境を整理した上で、自分がよいと思える機種を選んでみてください。
楽曲のどんなところで使用するか
ファズというペダルの性質上、使用場面も考えなければなりません。
より多く使われる場面としてバンドでのソロが挙げられます。
ソロで使う場合は、ギター側のボリュームはフル、ペダルの「FUZZ」は3時周辺が理想的でしょうか。
次いで多いのは、メインとしてリードで使う場合です。
ボーカルとの兼ね合いもありますので、ペダル側でめいっぱい「FUZZ」を上げておき、ギター側のボリュームでファズ~クランチに調整する方法が最適かと。
楽曲のどんなところで使用するかによって、セッティング方法も変わります。
そのことも念頭に置き、選定の基準にするのも良いです。
最後に
Fuzz Face好きにとっては、シリーズが5機種もあって嬉しい限りです。
しかし、結局どこがどう違うのか、わかりにくい部分もありましたので、個人の感想を踏まえて全5機種すべて紹介しました。
本記事で気になる機材が見つけられたら嬉しいです。
ぜひ手に取ってバンバン使ってファズサウンドを楽しみましょう!
最後に全5機種を比較している動画がありましたので載せておきます。
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