バンドを組んで、コピーライブも何回かやった。
次はバンドで作曲してライブで演奏したい!、けど曲作りの方法がわからない…
自分が高校生の頃も、最初は何からしていいか、わかりませんでした。
しかし、自分なりの方法で作曲をしていき
現在までに複数のバンドで何十曲と作成し、ライブをするまでに成長しました。
本記事では、今までの経験から、バンドでの曲の作り方を解説していきたいと思います。
ひとりまたは集まって作るかの2択
曲の屋台骨を作るには、最初にひとりで作るか、集まって作るかの2択になります。
それぞれの方法について解説していきます。
ひとりがデモを作ってくる方法
ひとりが曲の屋台骨となるデモを作る方法があります。
具体的な作り方は「コード先行」「メロディー先行」「歌詞先行」の主に3つの方法があります。
初心者が簡単と思える方法は、コードを先に作りそのあとにメロディを乗せる「コード先行」です。
コード先行
コードを先に作りそのあとにメロディを乗せる手法です。
最初のうちはこのやり方が比較的簡単です。
作る際は一曲丸々コード進行を作成するのではなく
セクション(Aメロ、Bメロ、サビ)に分けて、作成するのがおすすめです。
最初のうちはコード進行がパッと出てこない場合があります。
その場合は、イメージに近い既存曲のコード進行をマネて、オリジナルのメロディーを乗せてみましょう。
※コード進行は著作権保護の対象とならず、言わば「人類共有財産」です。
そのため、既存曲の進行を拝借しても問題ありません。
メロディー先行
メロディーを先に決めて、それにコードを割り当てる手法です。
ほとんどの人が鼻歌か、ピアノでメロディーを考えます。
どちらにせよ、コードという土台がないため、イメージをそのままメロディーに反映することができます。
個人的に、音楽とは切り離された別の情報(物語や絵など)からインスピレーションを受けるとイメージに合ったメロディーが浮かぶことが多いです。
逆に既存曲を意識しすぎると、酷似したメロディーになってしまいます。
(似すぎると著作権に引っかかる可能性も)
コード進行を考えるよりもよりイメージに直結する要素になるため、インスピレーションは大切になります。
歌詞先行
歌詞を書いてからメロディーを当てていく手法です。
全ての手法の中で、何の制約にも縛られず、もっともイメージを反映できるやり方です。
ただし、注意点があります。
この手法では、ある程度メロディーを想定しないと歌詞の字数とメロディーの音符数が合わない、なんてことが発生します。
例えば、一番と二番のAメロを同じようなメロディーにする場合、それぞれの歌詞の字数を合わせる必要があります。
この手法の場合、メロディーを当てる時点で修正することは覚悟した方が良さそうです。
スタジオで集まって作る方法
スタジオで、複数人で音を出し合って作り上げていくやり方です。
その中でも、ここでは二つのパターンをご紹介します。
ひとりがフレーズを準備しておく
ひとりがフレーズやリフを前もって作っておくパターンです。
そのフレーズやリフを元に、全体像をみんなで作るというやり方です。
事前準備やアイディアを用意しておくと、意外とすんなりと曲ができたりします。
私もオリジナルのバンドをやっていた頃は、この手法でいくつも曲を作っていました。
ひとりでデモを作るのは時間や労力がかかります。
いいフレーズやリフが出てきても、全体像のイメージが定まらない場合は、この手法で作成してみるといいかもしれません。
セッションでアイディアを出し合う
アイディアを元に作り上げるのではなく、その場のセッションでアイディアを出し合っていく方法。
コード進行やキーを決めて、セッションをします。
セッションの方法は下記記事に掲載しているので、参考にしていただけると🙏
パターン1.各パートのアイディアを出し合う
セッションから採用するパートのフレーズを決定。
その後採用パートを元に周辺のパートのフレーズを考えていきます。
パターン2.流れの良いセクションを見つけ、それを元に作成する
セッションから全パートが良いと思えるセクションを抜き出します。
その後、次のセクションを作成するという流れです。
最初はコード進行の作成で迷うことがあるかもしれません。
そんな時は、下記のランダムでコード進行を生成するWEBアプリを参考にするといいかもしれません。
デモを肉付けしていく段階
簡単なデモができた後は、いよいよ曲としてオリジナリティを出すフェーズとなります。
各パートのフレーズを考える方法を紹介します。
スタジオで合わせながら決める
スタジオに集まって、一緒にデモを聴きながら、あーでもないこーでもないと話し合います。
その場で音も出せるので、みんなで確認し合うことができます。
スタジオの時間やメンバーが頻繁に集まれる場合は、この方法が一番簡単にデモに肉付けすることができます。
大きい音で確認できるのもポイントだ
ただし、スタジオで作ったフレーズを家に帰ったらまた聞き返してみてください。
スタジオのノリで良く思っていても、冷静になって聞くとあまり良くないということは多々あります。
その場合は再度メンバーに確認してもらい、代替え案を考えてきましょう!
各メンバーがアイディアを持ち寄る
スタジオに入る前にあらかじめ自分が担当するパートのフレーズを作ってくることもよくあります。
ただし、自分と他のパートの掛け合いをすることや影響を及ぼし合うこともあります。
なので、考えたものを100%使えるというわけではありません。
スタジオで確認し合うのが一番ですが、今は便利な時代。
自分で考えたフレーズやセクションパートを録音して、音源を送り合うこともできます。
また、sync roomというアプリで、遅延なくリアルタイムで楽器演奏をして、フレーズを伝えることもできます。
ネット上でのやり取り後、実際にスタジオで微調整という方法が一番スムーズでしょうか。
ぜひ自分たちに合った方法でアイディアを共有してみてください。
作曲者が各楽器のアレンジを考える
一番、難易度は高いですが、バンドに天才がいればアレンジを考えてもらってもいいかもしれません。
作曲者のイメージというものがあるので、作曲者本人が各パートを考えるのは理想です。
しかし、せっかくバンドという形式をとっているので、各メンバーの視点を取り入れることも重要です。
必ずしも作曲者が考えてきた通りで完成になるとは限りません。
ぜひ自分のパートは、「もっと良くなる」「こんなフレーズが弾きたい」など自信を持ってアイディア考えてみてください。
作曲者が考えつかない良いアイディアが生まれることもありますので。
作曲者+自分というようにミックスしたアイディアをパートに取り入れると良いと思います。
曲を作る上で重要なポイント
ここで紹介する重要なポイントは、バンドで作曲する上でとても大切なことです。
作曲する際に意識をしてもらえると良いと思います。
最初から”いい曲”を作らない
とても考えがちなことの一つとして「みんなが圧倒する良い曲を作ってやろうぜ!」という意識です。
意気込みはあって素晴らしいことですが、最初から良いと思える曲を作ることは難しいです。
プロでさえ初めて作った曲は、良いと思えていないでしょう。
何曲も作っていき、作曲方法をブラッシュアップしていき、プロになっています。
まずは良い曲を作ろうと思わず、曲を完成させることに重きを置いてみるのはどうでしょうか。
みんなを良い曲で圧倒させるより、曲数で圧倒させる気持ちで向き合いましょう。
曲作りに慣れてきたら、良い曲の作り方もわかってくるようになると思います。
焦らずにまずは完成させてみましょう!
メンバーにイメージの共有をする
バンドで作曲することは、個人ではなく、みんなで作っていくということになります。
“自分だけ良ければいい”わけではないのです。
他の楽器との絡み合いで成り立つのがバンドです。
そのため、イメージやフレーズの共有はしっかりと行うようにしましょう。
共有方法は「既存曲のここの部分!」や「この歌詞の世界感で!」とか何でもOKです。
メンバーがどうイメージしているのかを伝えることが大事です。
それぞれが「イメージと違う」と思いながらバンドを続けていくと、いつか亀裂が生じてしまいます。
恋愛と一緒だな…!
イメージが異なっていても、みんなで共有し合い、全員が納得した状態で、曲を完成させましょう。
いろいろな曲を片っ端から聴く
初心者に限らず、作曲する誰しもは目一杯他の人が作った曲を聴くようにしましょう。
たくさんの曲を聴くことで、自分が考えられるアイディアがなくなてしまうと不安になってしまう人もいるかもしれません。
しかし、無から有を生み出すことはごく限られた超超秀才しかできません(バッハレベル)。
大半のプロは、みんな歴代の音楽を聴いて、自分なりに昇華して曲を作成しています。
自分の知らなかった世界、フレーズ、音色、インスピレーション。
そのどれもが今、作曲しようとしているあなたにとって必要な要素となります。
たくさんの曲を聴いて、あなたがイメージする楽曲や雰囲気の参考にしてみると良いでしょう。
楽器を触る時間を増やす
よく良いフレーズは頭に降りてくると言われます。
しかし、個人的には、手や体にも降りてくると思っています。
何気なく楽器を触っているだけでも、良いフレーズを奏でることがたまにあります。
楽器を触る時間を増やすことで、このたまにあることを増やしていきましょう!
演奏のスキルも上がるし、アイディアも降りてくる。
一石二鳥じゃないですか!
ちなみに良いと思ったフレーズは忘れないようにスマホのボイスメモに録っておきましょう。
いくら良いフレーズでも忘れてしまったら元も子もないので!
最低限必要なこと
作曲は誰でもできると言われていますが、最低限必要なことももちろんあります。
ここでは、初めてバンドで曲を作る上で必要なことを紹介します。
楽器で伴奏が奏でられること
作曲する際は、必ずしも自分の担当楽器である必要はありません。
しかし、曲作りのキモとなる和音を決めるためには、伴奏ができる楽器が必要です。
そのため、作曲者はある程度の伴奏を奏でる技術があるといいでしょう。
曲を作りたいと思っている方は、まず伴奏楽器を奏でられる技術を身につけましょう。
楽器は、ギターでもピアノでも何でも良いです。
伴奏ができない場合は、誰かに伴奏を弾いてもらい、メロディーを考えるでも良いです。
ちなみに、伴奏ができない楽器でもフレーズを考えることは可能です。
曲の肉付け段階では、和音ではなくフレーズレベルの話になるので伴奏技術は不要です。
録音環境を作る
このご時世、スマホでささっと録音ができます。
しかし、居住環境や周辺の雑音によっては、録音が難しいことがあります。
その場合は、スマホに直接シールドを繋げて録音する、いわゆるライン録りができます。
▽スマホと楽器を繋ぐインターフェース
これであれば周囲環境を気にすることなく気軽に録音ができます。
それも難しいようであれば、スタジオで直接演奏してメンバーに伝えるでも良いでしょう。
ぶっちゃけ、録音はできなくても良いです。
要は伝わればいいんです。
おすすめのグッズ
最後に、あると便利なおすすめのグッズを紹介します。
気になったものがあったらチェックいただければ!
ギターに繋げて録音できる機材
下記機能を持った録音に便利な機材を紹介します。
- ギターと機材を直接接続して録音できる(ライン録り)
- 録音したものをさらに重ねて録音することができる(多重録音:MTR)
BOSS / MICRO BR BR-80
手のひらサイズで、本格的な音楽制作を行うことが可能です。
これ一台あれば、本体にギタ-接続するだけで練習から録音、曲づくりまでが完結します。
簡単なデモを作るのであれば十分すぎる機能です。
下記3つのモードが搭載
その他機能
ZOOM / R4 MultiTrak レコーダー
zoomから出されているMTRです。
コンパクトながら同時2トラック録音、エフェクト内臓、ドラムパターン内蔵などありとあらゆる機能が搭載されている優れものです。
こちらも電池駆動のため持ち運びに適しています。
主な機能
IK MULTIMEDIA / iRig USB
ギタリストやベーシスト向けのUSB-C対応オーディオインターフェイスです。
AmpliTubeやTONEXなどのソフトウェア音源を使って簡単に本格的な音源で練習やレコーディングができます。
iRig USB と iPhone / iPad だけで簡単にアイデアを録音したり、お気に入りのバッキング・トラックに合わせて練習が行えます。
専用のアンプ出力も搭載しているので、アプリのトーンを実際のアンプと組み合わせて大音量で鳴らすことも可能です。
主な機能
作曲の参考になる書籍
作曲する際にあると便利な書籍をご紹介します。
決定版 コード進行スタイル・ブック
コード進行のアイディアを膨らませるのによい書籍です。
コード進行ごとに、既存曲のコードも紹介しているため、実感がつかみやすいです。
また文字だけでなく、図や文章のまとまり、参考曲がわかりやすくレイアウトされているため、パッと開いても読みやすくなっています。
コード進行で迷ったら参考にしてもよいと思います。
オールカラー ギター・コードブック
あらゆるコードがダイアグラム+写真で載っているため、コードの響きを覚えるのに便利です。
試しに、弾いたことないコードを鳴らしてみて、「ハッ」と感じたら作曲に取り入れるなどの使い方も◎
フルカラーなので読みやすく、全コードの手元の写真が掲載されているため覚えやすいです。
作曲少女~平凡な私が14日間で曲を作れるようになった話~
作曲の実践的な方法ではなく、作曲の手順や考え方を紹介している書籍です。
ある普通の女の子が作曲に興味が沸き、同級生の天才作曲家の女の子に作曲を教えてもらい、作曲方法や作曲の楽しさなどを学んでいく物語です。
ライトノベル形式なのでとても読みやすく、作曲の大事なポイントを学べる希有な本です。
読み物としても面白いので、おすすめです!
最後に
冒頭にも書きましたが、自分も最初は曲作りがいまいちわかりませんでした。
試行錯誤して今では多くのバンドで何十曲もの曲を作曲することができるようになりました。
このブログでは、一人でデモを作る方法やスタジオでバンドメンバーと一緒に作る方法を紹介しています。
最初は難しいかもしれませんが、まずはたくさん曲を作ってみることが大事です。
みなさんも自分のバンドでオリジナル曲を作ってライブで演奏してみましょう!
※ちなみにバンドではありませんがソロで作曲した曲をサブスクで配信しています。
↓↓↓こちらから聴けますのでぜひ聴いてみてください↓↓↓
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