ギターは手に入れたけど、アンプはどれにすればいいかわからない…
アンプも種類が豊富だし、迷うよね
ギターと比べてアンプは直接持って演奏しません。
そのため、ギターの付属品と思われがちですが、そんなことはありません。
ギターから受けた信号を最後アンプで皆さんの耳に届けます。
音作りの要素はギター:アンプ=1:1と考えても過言ではありません。
そんなアンプについて、どんな種類があるのか紹介していきます。
構造から見るアンプの種類
アンプの役割は主に3つ
プリアンプ
プリアンプは、ギターの音を「整える」場所
ギターの信号はアンプに入るとき、すごく小さい音になります。
そのままだとショボくて聞こえないかつ、音の調整も難しいです。
そこで登場するのがプリアンプです。
音量を上げたり、トーン(音色)を変えたりして、ギターの音をアンプで扱いやすくします。
ここで、歪み(オーバードライブなど)のエフェクトが生まれることが多いです。
パワーアンプ
プリアンプで整えられた音を「大きくする」のがパワーアンプの役割
ギターの音をスピーカーで鳴らすには、もっと強力なパワーが必要です。
パワーアンプがそのエネルギーを作り出して、音をスピーカーまで届けます。
ここでは音そのものはあまり変わりませんが、パワーアンプ独特の「音の味付け」が加わることもあります。
スピーカー
音を「実際に出す」のがスピーカー。
プリアンプとパワーアンプで作られた音の信号を、空気の振動=実際の音に変える装置。
スピーカーの種類やサイズによって、音の広がりやキャラクターも変わります。
なので、自分の好みに合うスピーカーを探すのも面白いポイントです!
分離型か一体型か
分離型(スタック)
分離型は、「ヘッドアンプ(プリアンプ+パワーアンプ)」と「スピーカー(キャビネット)」が分かれているスタイルです。
ヘッドアンプ(プリアンプ+パワーアンプ)
音作りと音量を調整する部分。
ここでギターのサウンドを整え、スピーカーに送る準備をします。
スピーカー(キャビネット)
音の最終地点。
ヘッドアンプから送られてきた信号を実際の音に変えます。
★メリット★
- ヘッドとキャビネットを別々に選べるため、自分好みの音を追求できる
- スピーカーの数が多い分、迫力のあるサウンドを出せる
▲デメリット▲
- サイズが大きく、持ち運びが大変
- 家で使うには少しオーバースペック
一体型(コンボ)
一体型は、プリアンプ、パワーアンプ、スピーカーが1つの箱に全部詰まっているタイプです。
音作りと音量調整は内部でセットになっています。
分離型と同じ仕組みですが、一体型のためセッティングが楽です。
またアンプから直接音が出るので、シンプルで扱いやすいです。
★メリット★
- コンパクトで軽いため持ち運びが楽
- 自宅練習や小規模のライブにピッタリ
▲デメリット▲
- 分離型ほどの音量や迫力は出にくい
- カスタマイズ性が低く、音の幅を追求するのは難しい
音の増幅方法から見るアンプの種類
真空管
真空管は、昔から使われている「アナログな方法」で音を増幅する装置です。
真空管を使ったアンプは、温かみがあり音が自然でふくよかです。
特に音を強く弾いたときに「少し歪む」独特のサウンドが多くのギタリストに愛されています。
最近は真空管のシミュレーターのクオリティは高いですが、ブルースやロックなどでは今でもよく使われます。
ガラス管の中を真空にして電気を通す仕組み。
電流を増幅する部分がアナログ的に動くから、音に温かみが感じられます。
それと引き換えに熱が出やすく、消耗しやすいのが特徴です。
★メリット★
- ダイナミクス(強弱)の反応が良く、ギターの弾き方で音が変わる
- 歪みが自然なためエフェクターで出せない音を作れる
▲デメリット▲
- 真空管は消耗品のため、定期的な交換が必要
- 重量があり、持ち運びが大変なことが多い
トランジスタ
トランジスタは、現代的でコンパクトな「デジタルに近い方法」で音を増幅する装置。
トランジスタを使ったアンプは、効率的で扱いやすいのがポイントです!
特にクリーンな音を出すのが得意です。
音がハッキリしていて、歪みが少ないからジャズやポップスでよく使われます。
トランジスタは小型の半導体でできていて、電気信号を効率的に増幅する仕組みです。
部品がシンプルで頑丈なため壊れにくく、安定した動作が得られます。
★メリット★
- 軽くて持ち運びしやすい
- 頑丈でメンテナンスがほとんどいらない
- 音量を上げても音が歪みにくい
▲デメリット▲
- 真空管のような温かみや自然な歪みを感じにくい
- 音が「機械的」に感じることもある
アンプで練習するメリットは?
エレキギターは、アンプと一緒に使うことで初めてそのポテンシャルを発揮する楽器です。
ここでは、アンプを使って練習するメリットを3つ紹介します。
アンプに繋げて楽器として完成する
エレキギターは、弦を弾くだけでは本当の音がわかりません。
ピックアップが弦の振動を電気信号に変え、それをアンプで増幅することで「エレキギターらしい音」が完成します。
そのため、アンプを使わない練習では音作りやニュアンスが正確に確認できないこともあります。
アンプで練習すると、ギター本来の音や表現力をしっかり感じられます。
自分の力量が浮き彫りに
アンプを通すと、自分の弾き方が「音」としてハッキリ表れます。
指の力加減やピッキングの精度、フィンガリングの雑さまで全部丸裸にされる感じですね!
最初のうちはノイズが多くて「こんなに雑だったのか!?」って落ち込むかもしれません。
しかし、それを修正することで確実にスキルアップできます。
アンプで練習すると、音作りだけでなく、演奏技術の成長にもつながりますヨ!
アンプの各つまみの役割を学習できる
アンプには、音量や音色を調整するつまみ(ノブ)がいくつも付いています。
例えば「ゲイン」「トレブル」「ベース」「ミッド」など、それぞれの役割を実際に触りながら覚えられるのがアンプ練習の強みです。
特にゲインとボリュームの違いを理解することで、歪み具合や音量のバランスを自分でコントロールできるようになります。
上記ができると、自分だけのサウンドを作れる楽しさも増し、ライブなどで普段使わないアンプでもすぐに使いこなせるようになります。
メーカーごとの特徴と自宅用おすすめ製品
ギターアンプは、メーカーごとに音の個性がハッキリしています。
それぞれの特徴と、どんなギタリストが使っているのかを知れば、自分に合ったアンプを見つけられると思います。
Marshall(マーシャル)
ロック&メタル向けの王道サウンド
迫力のある歪みと中低域のパンチが魅力。
イギリス発のマーシャルは、ロックやハードロックの定番です。
特にギターリフやソロで音が前に出るような力強いサウンドが特徴です。
そのため、クラシックロックからヘヴィメタルまで幅広いジャンルで愛用されています。
- ジミー・ペイジ(Led Zeppelin)
- スラッシュ(Guns N’ Roses)
- アンガス・ヤング(AC/DC)など
☟これが自宅用におすすめ!☟
FENDER(フェンダー)
透明感あるクリーンサウンド
透き通るようなクリーンサウンドとスプリングリバーブの心地よさが魅力です。
フェンダーアンプは、クリーンから軽めの歪みまでが得意。
特にブルースやカントリー、ジャズなどでよく使われます。
クリーンサウンドの基準として、多くのギタリストが評価しています。
- エリック・クラプトン
- ジョン・メイヤー
- ジェフ・ベックなど
☟これが自宅用におすすめ!☟
VOX(ボックス)
明るくパンチのあるブリティッシュトーン
ジャキっとした明るい「ブリティッシュサウンド」が特徴です。
ビートルズやクイーンなど、イギリスの音楽シーンを代表するサウンドを作ったブランドですね。
独特の歪み方や音の立ち上がりが魅力で、ロックやポップス、インディーズ系にもピッタリ!
- ブライアン・メイ(Queen)
- ジョージ・ハリスン(The Beatles)
- トム・ヨーク(Radiohead)など
☟これが自宅用におすすめ!☟
ORANGE(オレンジ)
濃厚で暖かい個性派サウンド
太くて濃厚、独特の暖かみがあるサウンドが魅力です。
中低域が豊かで、ロックやヘヴィな音楽にピッタリです。
特にオーバードライブの音が素晴らしく、個性的なトーンを求めるギタリストに人気です。
- ジミー・ペイジ(Led Zeppelin)
- ノエル・ギャラガー(Oasis)
- ジム・ルート(Slipknot)など
☟これが自宅用におすすめ!☟
ROLAND(ローランド)
クリーンと多機能エフェクトが特徴
クリーンサウンドの透明感とエフェクトの多機能性が魅力です。
日本ブランドのローランドは、特に「ジャズコーラス(JCシリーズ)」が有名です。
スッキリしたクリーン音と高品質なリバーブやコーラスが特徴で、ジャズやポップス、フュージョンなどあらゆるジャンルで多用されています。
- ロバート・スミス(The Cure)
- アンディ・サマーズ(The Police)
- ジェームス・ヘットフィールド(Metallica/クリーン用)など
☟これが自宅用におすすめ!☟
YAMAHA(ヤマハ)
万能型で家庭用にも最適
バランスの良さと高い汎用性が◎。
ヤマハのアンプは家庭用からライブ用まで幅広く展開しています。
特にTHRシリーズのような小型アンプは、自宅練習に最適で、多機能ながら音質も優れています。
初心者からプロまで愛用者が多いのも納得です。
- スティーブ・ルカサー(TOTO)
- 布袋寅泰など
☟これが自宅用におすすめ!☟
BLACKSTAR(ブラックスター)
モダンで幅広い音作りが可能
クリーンからハイゲインまで、どんなジャンルにも対応できる柔軟性があります。
2007年にイギリスで誕生した比較的新しいブランドですが、すでに多くの支持を得ています。
特に歪み系の音作りが得意で、モダンロックやメタルに合います。
- ガス・G(元Ozzy Osbourne)
- オリー・サイクス(Bring Me the Horizon)など
☟これが自宅用におすすめ!☟
最後に
このようにメーカーだけでもたくさんの種類があります。
そのため、アンプ選びは迷うかもしれません。
しかし、ギターと同じようにお気に入りのものを見つけられれば、モチベーション高くギターライフを送れると思います。
アンプ選びのお手伝いができたのなら幸いです。
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